この度ギャルリーヴェルジェでは、開廊29周年記念として、下記の通り大沼正昭版画展を開催致しますのでご案内を申し上げます。
大沼正昭氏は1953年に山形に生まれ、1978年に創形美術学校版画科、1980年に武蔵野美術短期大学美術科を卒業されました。在学中より日本版画協会に出品し、以後毎年参加され現在は理事をされています。他にも国内外で広く作品を発表し、ヴェルジェでは今回が4回目の個展となります。
手法としてのコラグラフについて、大沼氏は次のように語られています。
「版の上にいろいろな素材を貼りつけ(コラージュ)、その凸凹を刷り取る方法です。以前は銅版画を制作していましたが、病気をきっかけに15年程前から、出来るだけ薬品を使わない方法でコラグラフを制作しています。相応関係のない別々なものが画面に登場することで、不思議な世界を醸し出すことがあります。私の内にある自然・人間・社会などの相応関係のない別々の記憶や色、形が連鎖して、新たな世界を醸し出すことが出来ればと考えています。また、コラグラフが持つ他の版種にはない表現を楽しんでいます。」
大沼氏の作品には、身近に何気なく落ちていた鳥の羽や葉っぱなどが登場し、それらが組み合わさり懐かしい世界へといざなわれます。それは作家の記憶なのか、私自身の記憶なのか、あるいはもっと深いところに刻まれた人類の記憶なのか…。
コラグラフによる大沼氏の独特の世界観をどうぞお楽しみください。
大沼氏は、版画の指導についても長く携わって来られました。会期中には版下作成から印刷までの実演のワークショップも予定しています。(大沼氏のコラグラフ制作は高校の美術の教科書にも取り上げられています。)こちらも併せてご紹介させていただきます。
敬具
記
展覧会名 | ギャルリーヴェルジェ開廊29周年記念 ―コラグラフによる― 大沼正昭版画展 「記憶の連鎖」 |
会期 | 2024年5月9日(木) ~ 5月18日(土) 13:00〜18:00 5月13日(月) と 5月14日(火) は休廊です |
ワークショップ | 5/11 (土)15:00 ~ コラグラフの実演 ( アルミホイルコーティングによる製版から刷りまで ) |
会場 (問い合わせ先) | ギャルリーヴェルジェ 〒252-0344 相模原市南区古淵2-3-7 T&T第2ビル1F ℡ 042-776-6375 ✉️ 担当 市野さゆり |